初音ミク主演の超歌舞伎に反響

古典歌舞伎「義経千本桜」と初音ミクの代表曲のひとつ「千本桜」を融合した新作歌舞伎「今昔饗宴千本桜」が「ニコニコ超会議」で上演され、「歌舞伎全然分からない泣いてしまった」「テクノロジーと伝統芸能の素晴らしい融合」「会場もコメントも盛り上がりがすごくて鳥肌」といった感想が寄せられた。主演に中村獅童と初音ミクを迎え、俳優の演技と映像表現が絡み合う「超歌舞伎」は、リアルタイムにネット配信され、歌舞伎ファン以外からも大きな注目を集めた。
2日間で全5回の公演を行い、回を追うたびに口コミで人気が広がったそうだ。千秋楽はイベントホールの入場を規制するほどの超満員となり、約5000人の観客を集めたという。ネット配信の視聴数は累計15万回に上っているとのこと。
佐藤忠信と白虎を演じる中村獅童、美玖姫役の初音ミクと並び、敵役として美玖姫に挑みかかる邪悪な精・青龍役を務めたのが澤村國矢だ。悪役を特徴づける青い隈取の迫力ある見た目、存在感のある演技で舞台を盛り上げたという。
テクノロジーとの融合をテーマに、映像表現やボーカロイド・初音ミクの声を多用した「超歌舞伎」。普段の演目とは全く異なる準備が必要となる演目を、歌舞伎と心理的距離が遠いであろう若年層ネットユーザーの多い「超会議」で演じた。
敵役の澤村さんにオファーが来たのは3月半ば。初回の打ち合わせでも「映像を先に作らなければならないので、大体の尺を知るためにせりふを読んでもらってもいいですか?」と言われ、探り探り読んだそうだ。稽古の初日は4月23日。直前まで別の公演に出ていた演者もいたので、出演者全員が揃ったのは27日だという。しかし、歌舞伎の世界では1か月間続く舞台でも稽古日は4日間程度が普通なのだそうだ。とはいっても「超歌舞伎」は普段とは全然違うため、かなりギリギリだったという。
映像やデジタルとの融合は「超歌舞伎」の魅力の1つだが、あくまで追求したのは「歌舞伎であること」だったそうだ。多くの部分で古典の演技や演出をオマージュしてるとのこと。だからこそ歌舞伎ファンも満足し、歌舞伎を知らない世代にも魅力を伝えられる舞台となったのだろう。