ネズミの恩返し

ネズミは仲間から受けた親切を忘れず、恩返しをするらしいという研究成果が発表された。こうした行動が人間以外で観察されるのは初めてとのこと。ネズミが互いに協力し、助け合うことは既に知られているが、目先の利益が無い場合は仲間に見返りを与えたりすることはないとこれまで一般的に考えられてきた。ところが実験でドブネズミは、以前自分を助けてくれた個体に対して良く見返りを与えることが分かったそうだ。実験では、飼育下にある雌のドブネズミにバナナとニンジンの2種類のエサを与えた。ドブネズミはバナナは好むがニンジンはあまり好まないそうだ。まず2匹のネズミをエサやり役に設定。それぞれのエサやり役がレバーを引くと、囲いの中にいるもう1匹のネズミに一口サイズのバナナとニンジンがそれぞれ与えられるようにした。そうすればエサを受け取ったネズミは2匹のうちバナナをくれた方を「質の高い助力者」、ニンジンをくれた方を「質の低い助力者」と認識すると予想される。次にエサやり役と受け取る役のネズミを入れ替え、受け取り役だったネズミがレバーを引くと、エサやり役だったネズミにシリアルフレークを与えられるようにした。すると、バナナを与えたネズミの方がニンジンを与えたネズミよりも早く、回数も多くシリアルを貰えるという結果が出たそうだ。この行動には2つの要素が含まれているそうだ。個体の認識と、受けた恩恵の室に対する反応だそうだ。今回の結果を受け、他者に報いたいという欲求、そしてこの先も利益を与えあう関係を続けたいという思考回路は「我々が思うほど複雑ではないのかもしれない」という見解がなされた。受けた恩を返すという行動が人間だけというのも少し意外だった。