コウモリが逆さに止まる謎を解明

空中に反転して天井に止まるコウモリの行動は、自然界でもとりわけ難度の高い妙技だ。隙間などの狭い空間にパタパタと飛んでいき、ひらりと身を翻して頭を下にしてぶら下がる。その間、わずか数秒しかかからない。
コウモリがどうやってこの技を成功させているのかは、長い間謎とされてきた。飛ぶ生物の中でも、彼らはその体重の割に非常に重たい翼を持っているからだ。
科学者たちはようやくその答えをつかんだようだ。コウモリは厄介な翼を長所に変え、その重さを利用することで上下逆さまになる際に必要な力を得ているのだという。
ハイスピードカメラで撮影した映像からは、体を翻す際コウモリが片方の翼を体に引き寄せ、もう片方をめいっぱい伸ばしていることが分かる。このように体重を移動させることによって、コウモリは「慣性力」と呼ばれる力を利用して、一瞬のうちに頭を下にして止まることができるのだ。
コウモリはあの離れ業を行う際、あらゆる局面で慣性力を利用していると考えられているが、直接的な証拠はまだ見つかっていないそうだ。
翼が重たいからという理由であれば、大きな翼を持つ鳥もコウモリ同様に逆さまに止まることができるのかと言うと、鳥はコウモリよりも関節がかなり少なく、翼を操ってコウモリのように折り畳み、体に引き付けることはできないそうだ。脳が大きく、数多い筋肉と関節を起用に操ることができる哺乳類であるという点が、とても重要なのだそうだ。
果たしてコウモリは逆さまに止まるために翼をたくましく進化させたのか、それともたくましい翼を最大限に活用した結果が逆さまに止まることだったのだろうか、それは定かではない。もしかしたら進化の過程でもっと翼の軽いコウモリも存在したのかもしれない。